企業力強化サイクル「資金力・中間力・商品力・仕組力・集客力」の相談役
企業力強化サイクル「資金力・社員力・商品力・仕組力・集客力」の相談役

人づくり改革の進め方

 
個人の成長というと、スキル面の成長だけに範囲を限る企業が大半でした。メンタル面は個人のものであり、会社に介入されたくないという人もいます。会社側でも、メンタルや体調は自分で整えて出社するのが社員の責任だと考えていました。
しかし近年では、過労死や鬱が社会問題となり、メンタル面でのサポートも、企業として取り組むべき課題になっています。産業医やカウンセラーによるサポートで、問題を抱えた人を救済する措置もとられるようになりました。
 
では、産業医やカウンセラーにかかるほどではない人に対してはどうでしょう。問題がなければ対処はされないのが普通です。特に問題を抱えていないのであれば、手当は不要だろう、というわけです。そして、研修やOJTでスキルアップをさせます。基本的な人材コンサルティングも同様な関わり方です。
 
一方で、成績の良い会社はそれだけでは済ませません。従業員の価値観を尊重し、自己成長を支援し、意識変革を促しています。従業員間で良いところを見つけ合い、関係性を良好に保つことが、企業の成果を飛躍的に高めると考えているのです。
 
メンバーが他のメンバーの成長のために建設的なフィードバックを行う習慣や、フィードバックを受けた側が防衛的にならずに受け止める組織文化があれば、メンバーたち自身でスキルアップや業務改善を行なっていくことができます。互いの尊敬と感謝が職場の日常にあり、決して利用されたり裏切られたりしないという安心感がある職場。そんな職場が、本当の信頼と協力のある職場です。
 

心理的安全は、コミュニケーション障害を取り除き、安心して思ったことが言える関係性を職場に作ることで、作り出すことができます。心理的安全が確保されれば、意見の表出や他者に対する積極的な関与が動機付けられ、従業員の意欲や健康度が改善して、問題解決のスピードが向上します。

社内の軋轢の処理に使われていたエネルギーを、目標達成に使えるようになれば、どれほど生産的、創造的な仕事ができることでしょう。成長を求められる場は厳しいフィードバックもある場ですが、心理的な安全が保たれているなら、人はその厳しさを自分への支援として受け入れることができるのです。組織活性化の根幹は人づくりです。人づくりによって「自発性と意欲が高いメンバーによる高い成長力をもった組織」が出来上がります。
 
組織活性化の4つの要素
上記に述べた組織を作るためには、下記の4つの要素を組織的に形成し、維持していくことが必要です。

  1. 個人の成長を促す組織文化
  2. 職場における心理的安全
  3. 経営陣と従業員各自の自己変革の支援
  4. 変革を維持強化するための仕組みや制度

 
これらの要素を形成するために、対人関係スキル向上、制度構築および改善、この2つの面での施策を実施します。2つの側面は両方とも手を入れる必要がありますが、各側面でどの施策を用いるかは、企業の状況によって異なります。弊社にご相談をいただく場合は、経営者さまとの相談の上、施策を選び、お見積もりもその段階で出ることになります。
 

対人関係スキル向上施策
コーチング
フィードバックトレーニング
プロセスファシリテーション
チームビルディング 研修 など
思ったことが言えるようになるセルフマネジメントと、意欲を引き出し発言を促す関わり方を身につけます。他者との関係性を健全でポジティブなものに変えていくために、自分の関わり方を振り返り、調整する力を高めます。
 

制度構築および改善
経営理念策定支援
業務プロセス改善
評価制度設計
目標管理制度構築 など
意見の表明や自主的な活動が良い評価をされるように職場のルールを変更します。暗黙のルールも含めてです。研修で高めた能力を維持・保護・促進・活用できるように、仕組みを整え、制度を改善します。
 

各種施策によって作り出されるもの
遠慮や気兼ね、言っても変わらないという諦め、うっかり言うとひどい目にあうという恐れ、立場や能力差からくる言い控え。職場に蔓延するこのようなコミュニケーション障害を取り除くと、現場に隠れている解決策がどんどん表に出る、全員参加型の組織に変わります。元気のいい部下と、やる気にさせる上司が育ちます。
メンバーたちの個人的な成長と、企業の成長は一体であるというのが、弊社が考える組織活性化の根本思想です。

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