従業員が自発的に動くように変える方法
従業員のやる気を高め、自発的に動くようにする
マインドセットのブラッシュアップ
「思ったように動いてくれない。」
従業員に関する経営者の悩みは、この一言に尽きるのではないでしょうか。
「社長が考えていることを何も言わなくても察して動いてほしい。いや、それ以上に良いアイデアや行動を示して、期待以上の結果を出してほしい。」
それが正直な願いでしょう。
願っているだけでは叶わないことはわかっています。それで施策をあれこれ打ち出します。
仕組みを変えれば動く。インセンティブを与えれば動く。システムを入れよう。制度を変えてみよう。きちんと説明すればわかるはず。熱意を持って伝え続ければきっと動く・・・。
そして得られたのが、期待通りにいかず悶々とする日々。
もし、従業員が企業目的に向かって自ら考え自主的に行動する方法があったら・・。
顧客がこちらのサービスに興味を持ち自ら求めてくれる方法があったら・・。
でもこれ以上はどうやったらいいかわからない。
良さそうな方法は金も手間もかかりそうだし。
一人で頑張る社長は、まるで絶海の孤島の漂着者のようです。
誰か何とかしてくれないかな、と思ったときは、HELPと書いた紙を入れた瓶を海に流すように、問い合わせフォームにHELPと書いて送信ボタンを押してください。メッセージはすぐに届きます。
組織の答えは人にあり
私たち経営相談有限会社は「組織の答えは人にあり」と考えています。人の行動心理が問題の本質であり、答えも人の中にあると考えているのです。もちろん、仕組み、制度、情報システム、職場環境なども大切です。それらは人の行動心理を支える重要な基盤です。「腹が減っては戦えぬ」という時の「飯」のようなものです。しかし、腹が満ちれば誰もが自発的に戦うのでしょうか。そうではないですよね。腹が満ちれば昼寝をすることも逃げ出すこともできます。数多い選択肢の中で戦うことを選ぶには、戦うための意味や意欲が必要なのです。戦うマインドのセッティングです。企業の場に話を戻すと、人の行動心理が、企業目的と一致していることが、問題解決のキーだということです。
経営相談有限会社は、マインドセットのブラッシュアップをする会社です。
「そんなのいやだな、会社に心までいじられたくないよ。」と従業員は言うかもしれません。
いえいえ、それは誤解です。経営相談有限会社の言う「マインドセットのブラッシュアップ」は、うまくいかない思考の癖や思い込みから自由になり、自己矛盾をなくしていくことを意味しています。ご自身で深く納得できる心理状態を作り、仕事にやりがいと楽しさを見出していくことです。雑念を排除してひとすじの思いで日々を生きることは、とても素敵なことです。歯磨きで口の中をリフレッシュするように、日常的に頭の中をクリーニングしていただきたいと思っています。
弊社の従業員向けコンテンツ「意欲を引き出すコーチング」を導入する際は、上記の考え方をよくご理解いただき、従業員の方々にお伝えになってください。「社長の思い通りになるように私を洗脳しようとしている」と思われたら、従業員は抵抗します。ぜひおっしゃっていただきたいです。「私がやりたいことは、みんなを意のままに動かすことではなく、日々の仕事にそれぞれの人生観に結びついた価値を見いだしてもらうことなんだ」と。
仕事の意味は人それぞれに違うものだ
仕事の意味は、従業員個々に違うものになるでしょう。一人一人と対話しながら、一緒に見つけていく関わりが必要になります。人間心理は、制度を作って一律にまかなうことができないのです。もし制度を作るなら、心を開いて対話する機会を制度化してください。コミュニケーションの仕方を、相手の価値観を聞き取るようなスタイルに変えるような、トレーニングを導入するのもいいでしょう。マインドセットのブラッシュアップを実現するための、よい環境整備となります。
会社が小さく、家族的である場合は、社長と従業員の対話が自然にできているケースもあります。ですが、現在は企業環境の変化も激しく、人の流動性も高まっています。飲みニケーションも雑談する時間も「無駄」として排除されています。タスクの実行に関しては隙なく組まれていても、モチベーションや存在意義については、手当が薄くなっているのが現代の職場環境だと言えるでしょう。
関わりが浅くなっていることは、しがらみに縛られたくない、個人の生活に踏み込まれたくないという点で歓迎されている面もあります。ですが、それは職場の人間関係が安心できないと思っているから起きることなのです。もし職場の人間関係が、心を開いて話せるような関係性であったら、職場は人生のミッションを実現するチャンスをくれる場所に変わっていきます。
生きる目的と仕事する喜び
仕事内容が人生目的と結びついた時、仕事中の一挙手一投足が、自分の人生にとって意義のある行為となります。仕事に対する当事者意識が強くなり、仕事をすることが人生の喜びとなります。ワークエンゲージメントが高いと言われる状態です。業務上の問題を放置することも人のせいにすることもできなくなり、改善の工夫が次々と産まれます。結果的に業務は改善され、成果も高まっていきます。
やる気と自発性は、こうして定着していくのです。ここまでできれば、あとはやる気と自発性を削がないように、環境整備をしていく段階になります。環境整備についても、やる気と自発性から生まれるアイデアを、積極的に取り上げてください。効果的な改善案を多く手に入れることができます。現場から生まれる創意工夫を組み込んで行く姿勢が、業務プロセス、情報システム、評価制度などの働く環境の進化を早めます。
経営企画やコンサルタントや戦略策定チームなど、どこかで人知れず作られた制度改革は、しばしば現場の抵抗に遭います。正しい戦略でも、現場をよく知る従業員のやる気と自発性から産まれた案でなければ、通りが悪いのです。外から客観的な視点で作った戦略は正しいことも多いのですが、支持されなければお蔵入りです。そうならないためにも、やる気と自発性を醸成して、現場と経営企画やコンサルタントが一緒になって、会社の未来を描いていくのが望ましい進め方です。手間がかかるように見えますが、結局はもっとも無駄のない進め方となりす。この進め方を、コンサルタントとして外部から介入しながら支えていくのが、プロセスコンサルテーションです。弊社の得意とする、現場への介入方法です。
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